屋根工事業者の選び方

数年前に建てた家の屋根からポツポツ雨漏りが発生するようになった、突然の突風やゲリラ豪雨のために屋根の一部に亀裂が見られるようになった…。屋根のリフォームにお悩みなら、屋根専門の工事業者に依頼するのがおすすめです。

とはいえ「どんな業者に頼めば良いのか」迷っている方も多いはず。今回は失敗しないための、屋根工事業者の選び方のポイントをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

 

リフォーム業者

◇悪徳業者に騙されないためのポイントは?

屋根や外壁など家まわりのメンテナンスをおこなうのは、一生にそう何回も起こるものではないもの。費用も数十万円から100万円以上かかることもあり、決して小さな出費とはいえません。

屋根の工事業者の多くが、丁寧でマジメな仕事をおこなってくれます。しかし消費者生活センターには、悪徳業者に騙されてしまった・屋根の工事をほとんどしないのに、高額な費用を請求された…などといった案件が度々かかってくることも事実。「こんな事にはならないはずだったのに…」と失敗しないためにも、いい業者選びのポイントを知っておくことが大切です。

 

・「どんな工事をおこなうのか」丁寧に説明してくれる

いい屋根工事の業者を選ぶポイントとして、工事の内容についてきちんと説明してくれる…という特徴があります。どのような素材を使い、どの部分をリフォームするのか的確に説明してくれます。

屋根の一部分を直すこともあれば、屋根瓦全体を一度はがして新しい素材に交換するケースもあります。工事の内容によっては、施工の日数が大きく変わることもあります。1日や2日程度で終わることもあれば、数週間にわたっておこなわれることもあります。工事の内容や施工にかかる日数について住民が正しく理解しておくのは、とても大切なこと。遠慮なく尋ねることができる、アットホームな空気づくりを築ける会社かどうか見極めておきましょう。

 

・値段が極端に安すぎない

国民生活センターには「激安で屋根の工事をしてくれるとうたっていた業者に頼んでみたら、工事の内容がとても粗悪だった」というクレームも届いています。せちがらい世の中、誰でも少しでも安い業者に頼みたいと思ってしまうもの。A社・B社・C社と3社から見積もりを取ったとき「工事の内容よりも、見積もり金額だけで判断してしまう」ことも多くあります。どうせリフォームをするのなら1円でも安い業者に頼む方が、誰でもトクをしたと思うからです。

けれども相場より、あまりにも安い値をつける業者には要注意。こうした業者の中には、粗悪な素材を使い、乱暴な施工工事をおこなう企業も紛れているからです。屋根の工事をおこなうときには、やはりそれなりのコストがかかります。住まいの重要なパーツである屋根のパーツは雨漏りや不足の事態に備えて、強く・丈夫に作られているからです。

ライフスタイルの中で、そうしょっちゅう起こることのない住まいのメンテナンス。安い見積もり金額に誘われて、大切なお金をドブに捨てることのないように、適切な業者にイイ工事を頼みたいもの。リフォームをおこなうときには、相場に見合った適切な金額で依頼することが、結果的に「得をする工事」になります。

 

・メリットやデメリットを説明してくれる

屋根のリフォームをおこなうとき、素材や工事別のメリットとデメリットを、きちんと説明してくれる業者はいい業者です。どんな屋根素材でも、得意とするところ・不得意とするところがあるからです。

例えば玄関の上の屋根のみを直す場合、古くから使われていた屋根や雨樋との接続がうまく合わず、長年使ううちに故障や劣化などを引き起こすリスクもあります。屋根瓦を全部取り替えた場合、そのような不具合は生じなくても「全体のコストが上がる・工事日が増える」などのデメリットも出てきます。

見積もりを取ってもらうときには、工事のパターンをいくつか提示してくれ「こんな工事をおこなうと、こんなメリットとデメリットがありますよ」と正確に情報を与えてくれる業者かどうか、見極めておきましょう。反対に良いところばかりをあげつらったり、悪いところを全く教えてくれない業者は、やや危険な業者と言えるでしょう。工事に対して適切な説明をしてくれるかどうか、見極めのポイントとなります。

 

・契約を急かしすぎない

屋根のメンテナンスをおこなおうと思ったとき、ある業者に見積もりを取ってもらおうと電話すると、「スグにリフォームしないと、雨漏りがさらにひどくなりますよ」「今なら50%引きで工事ができるので、今しないと損しますよ」と消費者の不安を煽り立てる業者もいます。

良質で信頼できる業者であれば、今おこなわないと損…といったキャッチコピーは使わないものです。なぜなら必要以上に不安を煽り立てなくても、マジメな仕事をしている業者の元には次々と仕事が舞い込んでくるからです。

業者の言うなりになって急いで契約を進めてしまうと、その家にとって大切な工事を適切にできないこともあります。本来であれば良いメンテナンスとは「その家に住む住民が、さらに居心地の良いライフスタイルを送る」ためにおこなうもの。ゴールに急ぐばかり大事なポイントや見極めを、置き去りにしたまま乱雑な工事をおこなわないように注意しましょう。